村上隆氏の芸術起業論

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前から思っていたのですが、芸術もビジネスなんです。売れない
演劇や絵画もパトロンが居ないと現状維持できないし、
未来がありません。ですので、最低限パトロンを満足する
作品を作らないと。そんなマーケット感覚を知ることが
できる本です。

芸術家は欲望とどうつきあうのかを強く打ち出さなければならないのです。
ものが欲しい、金が欲しい、権力が欲しい、女にモテたい、出世をしたい。
欲望の強さは芸術制作の邪魔にはなりません。

価値があり続ける作品を見抜くためには、様々な知恵や助言を吸収すべきです。
美術の歴史や市場で価値を持てない作品には、個人の趣味以外の価値が
みいだせませんから。

つまり美術の世界も、わかりやすい商業行為なのです。

美術館も価格や評価の変動を見た上で芸術家の展覧会を企画するのですから
何をすれば作品の価値を高めたり低めたりするのか、アーティストは
研究しなければなりません。

芸術家とは、昔からパトロンなしでは生きられない弱い存在です。

価値観の違う人にもはなしかけなければ未来は何もかわらない。
こういう世界共通の当然の話が、若いアーティストの頭から抜けている。
自分の狭い世界だけでものを考えて作品を作るだけではいつか辻褄
が合わなくなります。

強い欲望に根ざした活動がなければ世界に通用する強い価値など
生むことができないのです。

作品がよくなくてもそこにドラマが付加されれば、ゴッホのように
生き残ることができる、というしかけが、現代美術における発明
なのです。

世界で唯一の自分を発見し、その確信を歴史と相対化させつつ
発表すること。

芸術家は歴史を学ぶべきなのです。

P168
1.自分の興味ある表現分野を探し、その分野の歴史を徹底的に学ぶ
2.その分野に興味をもちはじめた理由を探す。興味の源泉は肯定的
なものだけではないから理由を探すとかならず行き止まりになるが、
それでも原因を究明する
3.究明し終わるとそれが本当に自分の興味のある分野かどうか
あやうくなっているので、自分の興味のある表現分野がどこに
あるのかを何度も検証しなおす。
4.興味の検証を終えて歴史を徹底的に学ぶと、宝島に行くための
地図が見えてくる。
5.地図を解析する勉強に励み、資金を整えて、いざ宝島に出かける
航海をはじめる。

本文」

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